
むかしむかし、村はずれにたっている空き家に、いつからか、2人の男が住みつきました。
2人の男はある日、小さな看板を出しました。
バラバラになってしまった本や、やぶれてしまった本でも、特殊な技術で元に戻すというのです。
それどころか、ほんの1ページでも、1行だけでもタイトルだけでも、
ちょっとした手がかりさえあれば元の本の形に復元できる、というのです。村人たちが「本の復元依頼シート」をポストに投函すると本はどんどん復元されて――
お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹と、大人気の絵本作家ヨシタケシンスケからのあらゆる感情を詰め込んだ「創作」のバトン。
(紹介文引用)
一つのお話が約2〜7ページ程の短編集で、とても読みやすく、ちょっと悲しかったり、心が温まったりと素晴らしい作品でした。
ここで、本作品の中から、勝手に賞をあげちゃう企画をします。
◆辛かったで賞
「整理番号1 その本は、タイトルが『かわいそうなゴリラ』でした。」
登場するゴリラが、かわいそうで辛かっただろうなと思うと、ウルッときました。
◆笑えたで賞
「整理番号1 2その本は、タイトルが『ボーイミーツカール』でした。」
この笑いのセンスは、又吉さんかな?と思ったらやっぱり。まるで落語のオチを聞いているようで笑えました(笑)
◆怖かったで賞
「整理番号1 5その本は、その最後の一文が『手をつないでいてよかった』でした。」
何か不思議な感じの話しの始まりでしたが、最後にそう来るか!と言うオチに空恐ろしくなりました。ヨシタケシンスケさんは、ホラー作家にもなれそうと思いました。
以上、勝手に賞をあげちゃう企画終了です。
如何でしたでしょうか?
2人の作家の良いとこどりって感じで私はこの大人の絵本とても気に入りました!


